遠い箱

精神障害を持つアラ60のヘンテコな毎日と、日々変化する心情を綴ります。

私の中の黒い思考。

ブログって面白いな。
普通に暮らしていたら、出会わないであろう人の何かしらの一部を共有する。
生活であったり、願いであったり、欲望だったり、思いだったり、悩みとか、趣味に到るまで。
それはもう、ありとあらゆるもの。


私はケチなので、ほとんど自宅のWi-Fiでしかネット接続しない。
モバイルデータ通信は滅多にしなくて、
スマホiPadは使用時以外は機内モードにしている。
データ通信は1ヶ月1GBの最低のプランで契約していて、それでも毎月余る。
今月はまだ0.33GBしか使用していない。


着信があっても後から通知されるから、全く気にしていない。
私の様な生活をしていれば、緊急連絡など入る可能性は低いし、
万が一にも夫に何かあったとしても当日中に知れば問題ないと思っている。
事故などで緊急連絡が入ったとして、すぐに駆けつけても何かが変わるわけじゃない。


死に目に会えるか、会えないか?
けれど事故で当日中にこの世の人でなくなるくらいの重症だったら、意識はないでしょ?
何かしらの一言を言い残して、カクッと旅立つとか現実的じゃないような気がする。


あ、また横道に逸れてしまった。


そうそう、昨日の私ですが、


満員電車が苦手な理由が、今更ながら明確になった日だった。
薄々、感づいていたのだけど、まぁなんていうか私は精神障害者なわけだから、それを原因にした方が、己の狭量さを誤魔化せそうだと密かに思っていたのだと確りと自覚した。

 
普通に帰宅すれば自宅から就労移行支援事業所までDoor-to-Doorで45分で行ける距離を、満員電車のもみくちゃを避けて必ず座れる遠回りコースを選択して1時間30分以上かかって帰宅している私。


昨日も本来乗車する方向と逆方向へ向かう、空いている電車に乗り込んだ。台風の影響か、早めの帰宅をする人々で車内は満席だった。それでも途中で下車する人が多数であり、途中駅で車内が空くことも経験上知っていた。その時も乗車率は50%を少し上回った程度だったから、人との距離は十分に取れていた。
間も無く大多数の乗客が下車して、端の座席を確保しホッと一息つく。


私は隅っこが好き。両隣に人が座っているのは圧迫感があって苦手だ。
音楽を聴きながらぼんやりと過ごす。ガラガラの車内が、再び混雑し始める。乗車率100%を少し欠けるくらいになった時に、白杖の青年二人連れが乗車して私の至近距離に立った。


何も考えることなく私は条件反射的に席を立って、
「どうそ、座ってください」
そんな一言が口から出ていた。
少し膨よかなその青年が、
「良いんですか?」と尋ねる。
「はい、もちろん」と私。
「どこ?」と青年。
席の場所が分からない様子なので自然に私の手は、その青年の手を取った。
「ここです」
「ありがとう」
流れるように、このやりとりが終了する。
もう一人の残された青年を、席についた青年が呼びやり、私は脇に避けた。
私の隣に座っていた女性は、私よりずっと若かいのに席は譲らない。いや、譲りたくないわけではないと思う。若いと気恥ずかしいのじゃないかな? と一応、自分に言い聞かせる。
すると向かい側に座っていた、中年を少し過ぎたくらいの男性が席を立って、もう一人の白杖の青年に譲って一段落ついた。
一瞬ざわりとした空気が生まれた車内は、すぐに落ち着きを取り戻し、日常の若干混み合った車内へと帰る。
それと前後して、私の気持ちはざわつき始める。


どうしよう...つい席を譲っちゃったけど、これからドンドン混み合っていくだろうな...私、耐えられるんだろうか? まぁ良いか、最悪途中下車してまた5駅くらい戻れば座れるし。あーけど、なんだな。あの青年も障害者だけれど、私も障害者なのよね。しかも完全に私の方が年寄りだし。あの青年のお母さんより私の方が歳上じゃん? けど、まぁ満員電車で白杖は辛いよね。精神障害者もそれなりに辛いけど、今日の体調だったら乗り切れるような気がする。けど、やっぱり白杖は分かり易くて良いなぁ。うーん、そうねぇあの赤いお札みたいの、何って言うんだっけ? あれ白十字がついたやつ...あ! そうそうヘルプマーク、あれ貰っておこうかな? 一度貰ったけど、誰かにあげちゃったんだよね。誰にあげたっけな? 忘れたな。すぐ忘れるんだ、私。ボケちゃってんのかね。まぁ歳も歳だしね、それと薬の影響もあるのかな? けど、あのヘルプマーク、あまり役立たなかったなぁ。誰も席譲ってくれなかったもんね。結構、つけるの勇気がいったし、その割に認知度低そうだし。なんか知らんけど身体障害者の人がつけてるのよく見かけるなぁ。目に見えない障害、内的障害や難病だっつーの。あれ? けど義足や人工関節を使用してる人も、だったよね? それって外見で分かるし。あーけど、あれだね、前に膝の痛みがひどかった時に杖使ってたじゃん。あの時も席を譲ってくれる人なんていなかったもんね。わざわざ優先席付近に立ってても知らん顔だもんね、良い若者がさ。たいてい寝たふりか、スマホに夢中だし。あれよね? 混雑時は優先席付近ってスマホ禁止だよね。まぁルールを守れないアホにマナーがあるはずがないよね。ほんっとにクソだらけだね全く。世も末だよ。アホ親の子供は更にアホになるっていう? 無限ループだね、こりゃ。虐待親も連鎖するけど、アホも連鎖するよね。これ以上、アホが増殖したら外出するのもっと嫌になっちゃうなぁ...。


空席ができる気配はなかったが私の目の前の、ドアの左右に存在するあの立ってる人にはオアシスにも匹敵する最高の一角が奇跡的に空いた。
するりと滑り込んでホッと一息つく。ここなら何とかやり過ごせるに違いない。いつも持ち歩く、必要以上に大きな私のバッグも網棚に鎮座して、ますます混み合うであろう車内への対策はバッチリだ。


再び思考がやってくる。


あ、あのヘルプマーク、確か妊娠初期の人も、だったよね。妊婦さんにはマタニティマークあるのにな。ダブルでサービスって。そりゃまぁ人口増やすのは大切よね。産む人、減ってるから。私も産みそびれたなぁ、けど良いの。こんな世の中で産んだところでねぇ、ましてや私みたいな人が産んじゃったら子供が可哀相だし。虐待しちゃってたかもだし、うん、その可能性が高い、うんうん。だいたい今さら後悔してももう産めないし、考えるのよそう。あーそう言えばあの最大に太ってた頃に妊婦に間違えられたことあったな...。おばあちゃんが席譲ってくれそうになって。「どうぞ(ニコニコ)」へ? 「妊娠してるんでしょ? 何ヶ月なの?」あ、いや、太ってるだけです、紛らわしくて、すみません。「あら? そうなの...私こそ、ごめんなさいね」いえいえ。...あれ恥ずかしかったなぁ...あれ以来、妊婦っぽい人が近くにいても妊婦さんかな? 単に太ってるだけ? どっちだろ? あーけど太ってるだけだったら申し訳ないしね、気まずいしねって席を譲りにくくなったから、マタニティマークは役に立つな、実際。でも、ちょっと主張不足だもんね、あまり目立たないから。ヘルプマークは可愛いし目立つしグッドデザインだなぁ。問題は認知度よね、けど認知度上がっても知らんふりする輩が増える一方で逆にストレスだわっ。



そうこうしているうちに車内はぐんぐん混み合う。今や乗車率は180%程度だろうか。駅に停車する度に下車する人よりも乗車する人が増え、混み合っていく一方だ。けれど私にはまだ限界はやってこないようだった。


あれ? こんなに混んで密着度も高くなったけれど、今日はなんだか大丈夫みたい。やっぱりこの場所が良いのかな? ここ最高よね。奪い合いだものね。うわぁ駅のホーム、あんなに人が待ってる...あーまた混むなぁ、ちょっと不安だなぁ。混み合う車内でスマホやってるやつとか見ると腹たつんだよね。つり革つかまれっつーの! 自力で立ち続ける体幹ゼロなくせに、フラフラフラフラ...私はあんたを支えるためにつり革につかまってるんじゃないって言ってやりたい。けど、言えないし。昔は言えたよね、きっぱり言えてた。「すみません、きちんとつり革に掴まってください。迷惑です」なんで言えなくなったんだっけ? 列に割り込む人とか、普通に意見できてたよね。...あーあれだ、思い出した...あのブッサイクな若いとも言い切れない微妙な年齢の女。つり革に掴まってくださいって意見したら、あの女に言い返されたのよね。「クソババァ五月蝿い黙ってろ」って...。ちょっと傷ついちゃったもんね、本当のこと言われたら傷ついちゃうじゃんね。私も言い返してやりたかったなぁ。ちょっとあなた、鏡見てから人のことを言いなさい、あら鏡見たらその鏡が可哀相ね、割れちゃうかも知れないし、とかね。ポンポン言葉は出るけど、まぁねぇ年甲斐もなく若い子に言い返してるのもみっともないしね。けどまた何故ああいう感じの悪い女っていうのはブサイクが多いんだろう? 綺麗な人はそんなこと言わない、いや綺麗な人はマナーも良いな、たまにヒドイ人いるけど。ああいうのはやっぱり親の躾? 周りのバカ男たちのちやほや? いやいやぁちやほやに乗っちゃうのはやっぱり愚かよね。けど、あれよね若干ブサイクでも性格が良いと可愛く見えちゃうしね...あ、そう言えば、あの変な男もいたなぁ、あのホームでずり込みしてきたの、注意したら後ろから蹴られたっけ。転ぶほどの勢いで背中を蹴ったな、あの男。私が何をするんですか?! って切れたら、あの男ときたらやっぱりあのセリフが出た、出ちゃったもんね「うるさい! ババァ黙ってろ!」。ちょちょちょちょっと待って!と私。あなたねぇ、割り込みして逆ギレして背中を蹴るって一体どういう教育を受けてきたんですか?「そんなこと、お前に関係ないだろうが!」関係はないですよ全く、本来あなたとなど関係は持ちたくない、けれどあなたが平気で割り込みをして...。と、騒ぎを駆けつけて駅員がやってくる。ホッとしたのも束の間。その駅員ときたら、男の味方するっていうか、私を中心に注意するもんだから、がっくりきちゃったなぁ。あれよね? やっぱオバさんだからかな? あの男ってば良いスーツ着てたよね、うん、高級そうなメガネもしてて...あんな無茶苦茶な人って思わない外見だったし、そうだなぁ私はあの時は化粧もせずラフな格好してたからなぁ...けっきょく世の中外見よね。まぁ私も様子の良い人は好きだしね...。若い子には負けるわって昔、森高歌ってたなぁ。あんなピチピチしてた森高も今や立派なオバさん。そして森高より年上の私は、まぁオバさん通り越してオバアさんよね。そりゃババァ呼ばわりされるわなぁってオイっそこで納得するな、私よ。


等々、くるくる独り思考してたら一時間半経って、何事もなく目的駅に着いた。
あとはバスに乗って家路を辿る迄。けれどバスに乗る前に、翌日の台風に備えスーパーに寄ってみると、なんともまぁレジに並ぶ人の長蛇の列に遭遇した。いつもなら並ぶのが嫌いな私だけれど、なんだかイベント参加気分でその列に加わった。


帰宅したのは21時を大きく回り、それから「はてなブログ」にログインしてみれば、読者登録がお昼よりも更に増えて、仰天した。


なにやら嬉しいような、けれどご挨拶回りのうちに、この読者登録の方々は本当に読んでくださる方なのかと微妙な気持ちが湧いて、昨日のブログ更新となった。


あれほどの長蛇の列に加わったものの何事もなく嵐は過ぎ去って今、東京は明るい月夜です。



今日は知らない方々のブログにお邪魔して、やはりブログは楽しいな、と嬉しい気分でいる次第。



読んでなくとも宣伝だって、
どこかの誰かと繋がることを楽しめる今日が在ることが、
一番の幸せ。



www.fukushihoken.metro.tokyo.jp




www.mhlw.go.jp