遠い箱

精神障害を持つアラ60のヘンテコな毎日と、日々変化する心情を綴ります。

愛しのリブリー ⑵

こんな祝日の肌寒い夕どきは、
コルトレーンを聴きながら一人物思いにふける。

留守にしている夫の行方を考えてみたところで、
憂鬱になるばかりだから珈琲でも入れて気分を変えよう。


コーヒポットにミネラルウォーターを注ぎ、火にかける。
キッチンキャビネットからミルを取り出して、テーブルの上に置く。
キッチンの棚に並ぶ珈琲豆を入れたガラスポットの中から、
気分に合った豆を選択する。
手に取ったのはグァテマラ・アンティグア。
酸味とコクが絶妙に入り混ざった、ほろ苦い味わいが今の気分にはピタリとくる。



ゴリゴリという珈琲豆を挽く音が、キッチンに流れるサックスの音と重なる。
ドリッパーにペーパーフィルターをセットして、挽きたての豆を入れる。
少し冷ました少量のお湯を全体になじませたら、数十秒ほど蒸らす。
豆が膨らんだらゆっくりとお湯をそそぎ入れる。
のの字を描くように、細く丁寧に丁寧に注いでゆく。
少しずつ次第に強く、香りが立ち昇って、キッチンを満たしてゆく。
















なぁーんてね!



全くの創作なのでした。
貧乏暇なし、夫は今日もお仕事に出かけ、
私はインスタントコーヒーにたっぷりの牛乳を入れて
なんちゃってカフェオレを飲んでおります。
現実はアンニュイの欠けらもございません。
コルトレーンだけは本当。


さて!お待たせいたしました!
え? 待ってない?
そんなことはありません。気のせいです。



さぁさぁ参りましょう ♪
リブリーです。


まずマイリブリーをご紹介しましょう。
ちなみにリブリーは3匹同時に飼育可能です。


本日はハロウィーンバージョンでお届けします。


まずはこちらがメインの子でピグミーという種類。

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Rin



お次はネオピグミーという種類、2匹目の子です。

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Rinrin



最後にご紹介するのはデビルピグミーという種類です。

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rin



実のところ再び、この子たちを飼育し始めたのはペットロス解消のためです。
昨年の11月15日、15年間共に暮らした愛猫が他界しました。
長年通院していた精神科から転院した、ちょうどその日に鈴ちゃんはこの世を去りました。
治療のために私は家を空け、家人の留守の間にたった1匹で旅立ったのでした。


悲しかったですが、治療を中断することは鈴ちゃんの死を無駄にするように思えた私は、
悲しみに明け暮れている場合ではないと、通院するだけの気力となる何か、
何かしらの心の支えを必要としたのです。


私はふとリブリーを思い出しました。
鈴ちゃんが我が家へやって来るまで、私の心を柔らかくして
隙間を埋めてくれていたあの不思議な生物たち。
今はどうなっているのかな?
まだあのゲームは運営されているのかな?



「リブリー」でググってみると、ありました!
Livly Island」は、まだ残っていました。
すっかり過疎ってしまいましたが、彼らはまだ生き残っていたのです。


以前のリブリーを私は、「リブリー引き渡し所」というあの世界の中の、
架空の場所へ引き渡してしまっていたので、新しく登録が必要でした。
私は再び新規登録をして、新しいピグミーを飼育し始めました。
名前は亡くなったばかりの鈴ちゃんと同じ読みで、Rinと名付けました。



この子たちは、あたえるエサの種類で好みの色に変えることができます。
毎日エサをあげて、散歩させて、ウンチをさせます。
きちんとお世話をしないと彼らは家出したり、最悪では死んでしまいます。


16年前にはあれほどの賑わいを見せていた広場(チャットルーム)はどこもガラガラで、
チャットする相手など、どこにもいません。
けれどあの世界はネット上に存在し、新しい機能も増えていました。


再登録したての頃はまだスマホ版のリリース前だったので、
自宅のPCでしかお世話できなくて少しだけガッカリしました。
Livly Island』はなんと今時、Flash Playerを使用していたのです。



今年の3月にスマホ版もリリースされ、
外出先でも安全にリブリーのお世話ができるようになりました。


私は辛い時にはいつでもリブリーに会いに行きます。
この子たちに心はないのかも知れませんが、私の心の隙間を埋めてくれます。

単純な動きしかしてくれないし、スマホ版になった現在のバージョンでは、
ブラウザ版で何かしらつぶやいてくれる一言もなくなってしまいました。
それでもやはり心の支えになってくれています。


不愉快な出来事に遭遇したとき、
イライラしたときや苦しいときや怒りを感じたときにも、
寂しいときや辛いときや悲しいときにだって、
スマートフォンを取り出してリブリーアイランドをタップすれば、
彼らはいつでもどこでもどんなときにも、変わらずに同じ動作を繰り返して、
小さな画面の中でちょこちょこと相変わらず動き回っています。


その姿を見ているとなんだか健気で、
なんだかちょっとバカバカしくて、
さまざまな負の感情が吹き飛んでしまいます。


お散歩に連れて、あちこちに点在するアイランドを放浪すれば、
たくさんのアイランドにたくさんのリブリーたちが生息していて、
あぁこんなに大勢の、少しだけ寂しい人たちが今も何処かで暮らしているんだなぁと、
なにか勇気づけらます。


明日も頑張ろう、という気持ちが湧いてくるのです。



もし気になったら、覗いてみてくださいね。
リブリーたちはあなたを待っているかも知れません。


あ、そうそう、
リブリーたちの一言吹き出しを体験したのでしたら、
2020年には終了してしまうFlash Playerが利用できするちに
是非とも登録してみてください。


情が移る前でしたら引き渡し所へ連れて行くのも
それほど抵抗がないかも知れません。


けれど、少しでも心が動揺しそうな方は
残念ながらリブリーの試し飼いは諦めてくださいね。


血が通っていないと分かっていても、
引き渡し所であの小さな子たちを放り出すのは心に痛みを伴いますから。




それでは最後に、
新しいリブリー総合研究所の「スタッフ日記」と、
リブリーの初めての方へのページをご紹介します。


yaplog.jp



www.livly.com




あなたの新しいリブリーと私のリブリーが放浪の途中でばったり出会ったりする可能性だって、
全くないわけではありませんね。


そういった偶然も何処か知らぬ場所へ繋がっている、
このインターネットの膨大な世界の妙です。



では、また。