遠い箱

精神障害を持つアラ60のヘンテコな毎日と、日々変化する心情を綴ります。

今までのこと、これからのこと。⑵

【最近の出来事】

更新宣言したものの、途端に面倒くさくなっている自分に気づき、
我ながら呆れる。
けれどまぁ宣言した手前、面倒くさいながらも書き始めてみる。
書き進めてみれば、案外ノリノリになる可能性だってなくもない。


まずは

《就労移行支援事業所でのこと》

お試しで4回、その後3回のプログラムに参加し、
この場所でかなりリラックスした状態で過ごせるようになった。
この様な支援を受けることとなった過去を持つ人々は優しい人たちが多く、
変な威圧感を放出している人は少ない。


少ないというからには、皆無ではない。
けれど、ちょっと遠くから観察している分には特に問題はない。
向こうからズケズケと入り込んでくるまでの強者は、流石にここには滅多に居ないようだ。
もちろん「滅多」とあえて使うからには、これまた皆無ではない。
けれど苦笑いで済ませられるくらいの相手だから、心配はいらない。


未だ受給者証が届かない私は、正式な利用契約を交わしておらず仮通所の身だ。
11月のプログラムへの参加は週二、三回のみで午後だけで予約を入れた。
予約する際、私の担当となるスタッフと軽い面談があった。
とても熱心でかつビジュアル的にも可愛い20代と思しき女性で、話しやすくて実に好ましい。
彼女が私に一言。
「Mさんはここへ来た時から比べると、ずいぶん変わりましたよ」
え?私、そんなに変わる?いやいや...いくら私でもそこまで簡単には影響を受けまい。
「あれ?そうですか?きっと緊張していたからじゃないかな?」
「え? 緊張していたんですか?」
「むちゃくちゃ緊張してましたよ?」
「そうだったんですね」
「はい、緊張しやすいので...どんな感じでしたか? 私」
「うーん、テンションが...」
「あ!テンション高かったですよね? それって緊張しすぎてると、そうなるんです」
「あーそうなんですか...」
「緊張し過ぎると来るのが嫌になっちゃうから、テンション上げていかないと...」
「あぁ...」
「テンション上げて力んでいないと来られないですね...家から出るのが嫌になります。仕事もそんな感じで続かないんです」
「ああ、そうなんですね!」
「そうなんです、緊張して力むから疲れ果てて一年とか二年で辞めちゃうんです」
「おぉ!」
「こちらでは、もうリラックスできています。皆さん優しいし」
「良かった!」
「はい〜」



うーん、なるほど!
やはり私は他人から強そうに見られる。
むっちゃハイテンションでガツガツとした、社交的な人と思われる。
これは私の緊張感が作り出す妙な空気が原因で、これには周りは相当に引くらしい。
そんなこんなでテンション高めの人間が自然とワラワラ集まってきて、
その変な盛り上がりに私自身が疲れまくるのだ。



この緊張感さえ解ければ、私は自然体で普通に、楽にいられるだろう。
ここで緊張感のほぐし方を学べたら良いな、と思う。


はい、次。

《三度目の精神科の転院》

精神疾患を持つ者にとって無くてはならないのが、医療機関との繋がり。
そして自分に合った精神科医と出会えなければ、この病との共存は非常に難しいのではないか?
合わない、若しくは庸医に治療を任せると、とんでもないことになるだろう。
当事者はもちろん、家族や親族、恋人、友人知人に到るまで巻き込まれ、周囲は多大な迷惑を被る可能性が大である。
庸医には無論、金儲け主義の医師も含まれる。
お金儲けのために病気でもない人を病人にして囲ってしまうことがあるのだということを、私はつい先だって知ったばかりだ。
実に恐ろしいことだ。
迂闊に精神科にかかるのも考えものだ。
一生涯、精神病院と付き合うことになるかも知れない。


お金持ちならいざ知らず、貧乏人には医療費が嵩んで早々に通院が難しくなる。
精神病者が通院できない場合、もちろん当事者以外の社会が迷惑する結果となる可能性が高い。
そのため、自立支援医療制度なるものが存在する。
実に有難い制度だ。


www.mhlw.go.jp

1 目的
自立支援医療制度は、心身の障害を除去・軽減するための医療について、医療費の自己負担額を軽減する公費負担医療制度です。


2 対象者
精神通院医療:精神保健福祉法第5条に規定する統合失調症などの精神疾患を有する者で、通院による精神医療を継続的に要する者
更生医療:身体障害者福祉法に基づき身体障害者手帳の交付を受けた者で、その障害を除去・軽減する手術等の治療により確実に効果が期待できる者(18歳以上)
育成医療:身体に障害を有する児童で、その障害を除去・軽減する手術等の治療により確実に効果が期待できる者(18歳未満)


3 対象となる主な障害と治療例
(1)精神通院医療:精神疾患向精神薬、精神科デイケア
(2)更生医療、育成医療
ア.肢体不自由・・・関節拘縮→人工関節置換術
イ.視覚障害・・・白内障→水晶体摘出術
ウ.内部障害・・・心臓機能障害→弁置換術、ペースメーカー埋込術、腎臓機能障害→腎移植、人工透析


4 利用者負担
自立支援医療における利用者負担の基本的な枠組み[PDF形式]


5 自立支援医療の経過的特例について
自立支援医療の「重度かつ継続の一定所得以上」及び「育成医療の中間所得」の区分については、平成30年3月31日までの経過的特例とされていましたが、平成33年3月31日まで延長いたしました。

※ 経過的特例の内容は以下のとおり

「重度かつ継続の一定所得以上」:
 市町村民税23万5千円以上の方で重度かつ継続に該当する方について、
 自立支援医療制度の対象とした上で、自己負担上限額を2万円とする措置。
「育成医療の中間所得」:
 中間所得1(市町村民税課税以上3万3千円未満)の方の自己負担上限額を5千円に、
 中間所得2(市町村民税3万3千円以上23万5千円未満)の方の自己負担上限額を1万円とする措置。


厚生労働省ホームページ > 政策について > 分野別の政策一覧 > 福祉・介護 > 障害者福祉 > 自立支援医療 > 自立支援医療制度の概要 より

ただし治療のためにかかる医療機関は一箇所のみ。
その他、薬局一箇所とデイケアサービス等で通院する医療機関が一箇所、登録が可能だ。
長く私を診た精神科医から有名精神科医に乗り換えたが、
再びこの主治医に戻ることに決めて昨日、約一年ぶりにこの主治医の診察を受けた。



2000年に初めて出会った主治医は、
それから二度の転院で、現在では新設の心療内科の院長となっている。
ちなみに開業医ではなく、雇われ院長である。
そのメンタルクリニックのホームページには優しげに微笑む、主治医の近影がでかでかと載っていて驚いた。
もしやもしや人気精神科医の一人となっていたりして、
もう診てくれないのではないかと懸念していたが、全くそんなことはなく以前と変わらず、
ちょっと変なおじさんのままなのでホッとした。
一年のブランクがあったとは思えないほど、リラックスした時間を過ごした。
戻って良かったと、心から思ている。