遠い箱

精神障害を持つアラ60のヘンテコな毎日と、日々変化する心情を綴ります。

決意の時って?

今夜のブログ記事は、暗い内容になる。
だから暗い気持ちに引きずられてしまいそうな方は、ここで中断して欲しい。




今日、夫と二人で昼食をとった時のこと。
今日の昼食のメニューは、麻婆豆腐と菜の花とブロッコリーの白和え。
用意を済ませて夫を食卓に呼ばった。
夫はいつものようにTVをつけると、私の意見は何も聞かずにチャンネルをザッピングし始めた。
そして夫が選んだのは、コロナウイルスの特番。
私は何か明るいTV番組を観たかったし、いい加減にコロナウィルスの話題にも風評にも嫌気がさしていた。
「もうコロナは良いんじゃない? この騒ぎはちょっと大げさすぎるみたいよ?」
とそう私が言っても夫は全く聞く耳を持たず即座に、
「俺は興味あるから」
と一言告げるとそのまま番組を観ながら食事を始めた。


こんなことは我が家の至極普通で、いつもなら私は「えー?!人の意見は無視?ほんっとうにもう自分勝手なんだから!」と半分怒りつつも『まぁいいか』という気分になるのが常だ。
ごくたまに「やだ!そんなの観たくない!」と引き下がらないこともある。
そんな時は夫が譲る。
けれど、今日は違った。


何かもう嫌気がさして、何も言う気になれなかった私。
だいたい私は普段一人ではTVを観ないのだから、それほど番組にこだわる必要はない。
毎日一生懸命働いている夫にチャンネルを譲るくらい、なんでもないことだ。
けれど、今日はなぜかいつもと違い、人の意見を平然と無視する夫に腹が立って、どうしようもない気持ちになった。
一言も発せず私は黙々と昼食を済ませ、自分の分の食器を流しに運び終えると、洗い物をそのままにして寝室へ向かった。
ベッドで寝転ぶと目を閉じた。


夫への憎しみが尋常ではなかった。


そのまま夫とは何の会話もせず、午後の数時間を一人で過ごした。
そして夫とは顔を合わすこともせずに、16時から予約していたホットヨガのために15時頃に家を出た。


帰宅すると夫は出勤していた。
夫の仕事に土日は関係ない。
キッチンのシェルフには、夫が店先のように並べた食材が陳列する。
それはまるでお店やさんごっこをする子どもの、おままごとみたいだ。
それを眺めていたら、途端に悲しみが込み上げてきた。
夫のそんな無邪気なところがとても好きなんだな、私は...今もね。


不意に「ローズ家の戦争」を思い出した。
1989年にアメリカ公開されたダニー・デヴィート監督、マイケル・ダグラス主演のブラックコメディ映画だ。
日本で公開されたのは1990年。その当時、映画館でこの映画を観た私は、これほど憎しみあいながらも離婚しない夫婦にゾッとした。
そして印象に残ったこの映画が、この当時の私の離婚を決意させた。



本当にね...一層のこと憎みきれてしまえれば、どれだけ楽だろうかと思う。


苦しいな、こういった感情は...。