遠い箱

精神障害を持つアラ60のヘンテコな毎日と、日々変化する心情を綴ります。

正当な怒りって? ⑵

r-elle.hatenablog.com


2月19日に自立支援医療費の変更を済ませてある薬局から、自立支援の処方箋は登録されている薬局で薬を受け取るようメールが届いた。従って自立支援医療費に登録済みの該当薬局へ、連絡せずに私は向かった。


16時台の薬局はとても混み合っていた。混み合う薬局内は、高齢者がほとんどを占めている。
地元で評判の良い総合病院の目前にある薬局であるから、コロナウイルス感染への不安がこれだけ多くの動員となるのか?


人混みをかき分けて、受付に自立支援医療費支給認定申請書を処方箋とともに提出する。その際に「先ほど処方箋を送りましたが、自立支援登録の薬局へ行くようにメールが届きました。こちらが該当の薬局ですので、よろしくお願います」と一言添えた。
混み合って多忙のためか、受付の女性は「処方箋を送る? 何で送ったんですか?」とキツイ口調で聞いてくる。
「アプリで送りました」と私。
「...ちょっと待っていてください」と言い残して席を立ち、六十代と思しき男性に相談している。
私は混み合った待合所のソファーの空いた席に腰掛けて、その後の対応を待った。


六十代と思しき男性がソファーに腰掛ける私の元へとやっきて、これまた威圧的に言う。
「事前に連絡をもらえないと薬は出せませんよ?」
「は?私は自立支援を10年以上利用していて薬局変更は幾度かしていますが、そのようなことは一度もありませんでしたよ? 今まで事前連絡などせずとも変更後スムーズに薬を受け取っています」と私。
「いえ、この処方箋ではうちでは渡せないです。番号が入っている」
若干、目をきょどらせながらも男性は尚も言い募る。
「は?どこにです? 2月19日に登録の変更は済んでいるのですから、こちらで処方していただけるはずです」
「いや、事前に電話をもらってないと...」と男性。
「その電話は私がするのですか?」
「いや...」
「それでは役所から事前に薬局へ電話を入れるということですか?」
「まぁ...明日なら薬を渡せるから」
「では今日は薬をいただけないんですね?」
「明日なら渡せますから」
「今日、薬がいただけないのは役所側の不手際ということですね?」
「あ?まぁ...」
どうにも歯切れが悪い。
「私は今から役所へ連絡して確認をします。そして明日明後日と私は多忙ですから、こちらに来れるのは明々後日以降です。使用期限を過ぎるけど問題ないですか?」
「処方箋を預かっていれば、いつだっていいから。こちらも預かっておくけど」
「は? 自立支援医療費支給認定申請書も、ですか? まぁ構わないですが...早く帰って保健所に連絡しなきゃ営業時間が過ぎてしまう」
「薬は飲んでるの?」
「は?」
「いや...だから薬はあるのかと...」
「前回、二ヶ月分薬をいただいてますから薬は残ってますよ」
自立支援医療費支給認定申請書を預かるという行為をされるのは初めてだったが、急ぎ帰宅して健康保健センターへ問い合わせなければと焦っていた私は簡単に従ってしまう。
男性のぞんざいな対応に腹が立ってくるが、彼の言う「役所から事前連絡が必要」というのが真実ならば、今回の不手際は役所側にある。怒りの矛先は役所へ向かうべきだろう。
彼のおざなりな扱いには目を瞑って、健康保健センターの営業時間内に今回の件を確認しなければならぬ。時刻は16時を大きく回っている。急がなければ...。


帰宅するとすぐさま健康保健センターへ連絡をして、先ほど対応していただいた職員S氏に今回の薬局での対応を話す。
話を聞いたS氏は言う。
「変更した薬局にこちらから事前に連絡することは通常しませんよ?自立支援医療費支給認定申請書を提示いただければ届出のある薬局は対応するはずです 」
「そうですよね? 今までこんなことはなかったから、薬局の対応には驚きました」と私。
「今日はお薬の処方はされなかったんですか?」
「はい...明日以降と言われたので、明日明後日は忙しいと言ったんです。そうしたらその男性は『取りにくるのはいつでも良い』って仰るものですから...」
「え? いつでも良いと?」
「そう仰ってましたよ。処方箋の使用期間は4日だから大丈夫なのか確認したところ、いつでも良いと言うので...」
「大丈夫ですかね?」
「うーん...ちょっと不安です。自立支援医療費支給認定申請書も処方箋も預けてしまっているし...」
「え? 自立支援医療費支給認定申請書を預けたんですか?」
「なんだか威圧的に『預かる』って言われたので...」
自立支援医療費支給認定申請書はとても大切な書類ですから...手元になければ万が一の時に治療を受けられないですよ?」
「そうですよね...かなりいい加減な薬局ですから紛失でもされたら問題ですね。よろしければSさんから薬局へ確認していただけますか? 私だとバカにされて誤魔化されてしまいそうです」
「承知しました。それでは私から薬局に確認をして、その結果をMさんに伝えますね」
快く請け負ってくださったS氏。


そして10分ほど後にS氏から私に連絡が入った。
内容としては、S氏は事前連絡は必要ないはずと薬局側へ忠告をし、薬局側のS氏への今回の申告は本日処方できなかったのは薬の在庫がなかったためであり、その旨私に説明してあるとのこと。かつ薬局側は明日、私が薬を受け取りにくることになっているから何の問題もないと...。
私はS氏に「やはり事前連絡は必要ないのですよね? 薬の在庫がないとは一切聞いていません。明日明後日と忙しいから薬局へは行けないと言ったところ、対応した男性が『いつでもいい』と仰ったんです。」
「うーん、噛み合わないですね」
「はい...この薬局に変更したのは失敗でしたね...薬局を変えた方が良いかも知れませんね。私はあんな態度をする薬局を利用したくないです」
「仰る通りですね」
「はい、では私は今から自立支援医療費支給認定申請書と処方箋を返してもらいに薬局へ行きます。後日薬局変更手続きにそちらに伺います」


そして私はまず、薬局へ電話をかけた。人前で屈辱的な態度をされるのは不本意であるから、電話である程度事実確認をしておきたかった。
薬局へ電話して先ほど対応した男性に繋いでいただく。
電話口の男性はMと名乗った。私はM氏に事前連絡の必要もないのに薬が用意できないとは言わずに高圧的な態度を取ったことで、大変不愉快な思いをしたことを伝える。かつM氏はS氏に「明日私が薬を受け取りに来る」と言ったようだが、多忙のため明日明後日はそちらに伺えないと伝えたはずだ。先ほどM氏は薬を取りに来るのはいつでも良いと言っていたが、処方箋の使用期間を過ぎていても問題なく受け取れるのか、を再確認した。


M氏はこれまた不遜な口調で「突然だったから薬が用意できなかっただけ。あなたにもそう言ったはずだが?」と言う。いい加減、腹が立ったので私も高飛車に言い募った。
「は? そんなこと私は一言も聞いていませんが? もう結構ですから、自立支援医療費支給認定申請書と処方箋を家まで届けてください」
「え? それは出来ませんよ」
「はぁ?それくらい出来るでしょ? 薬局でのあなたの対応はなんなんですか? 人前で大きな声で、自立支援のことを話された私の身にもなってください。あなたねぇ、先ほどのあの態度、酷いと思いませんか? またあんな態度をされるのじゃないかと気がかりでそちらへは行く気になりません。だいたい、Sさんが仰るには自立支援医療費支給認定申請書は大切な書類だから通常預かることなんてしないそうじゃないですか? 私だってこんなケースは初めてですよ。先ほど、あなた自立支援医療費支給認定申請書を預かるからって、ずいぶん横柄に言いましたよね? 本来すべきことではないことはするし、薬を出せない理由が事前連絡がないからと言ったり、薬がないと言ったり...人によって言うことをコロコロ変えて...あなたは全く信用ができない。そんな態度をとる薬局とはお付き合いはしたくないので、薬局を変更します。自立支援医療費支給認定申請書と処方箋を今すぐ家に届けなさい!」
「...はい」
「いつ?」
「今すぐ」
「誰が来るの?」
「私が...」
「あなたが今すぐ届けに来るのね?」
「はい」
「じゃ下で待ってるから」
「はい」


とまぁこんな具合で話は進行していく。


ここで余談になるが、
【我々を怒りっぽくしているのは「無知か傲慢」】らしい。
確かに博識で謙虚な方であれば、このような展開にはならない確率は高かろう。


それにしても哲学者や偉人の言葉を何かと引用したがる人は少なくない。どなたも個々の解釈で引用するのであろうが、果たして的確であるかは疑わしいものだ。
私は無知故に判断が難しい。


案外と使うご当人が、その引用に当て嵌まってしまう結果になりがちだったりする。
「自縄自縛」


【我々を怒りっぽくしているのは「無知か傲慢」】これを引用したどなたかは今後、「無理」で「傲慢」でないことを証明するために、怒りっぽくない自分を演出せねばなるまい。
もちろん私は「無理」で「傲慢」であるが故に、これからも何らかの事柄に怒りを触発されるであろう。
私にとっては怒りも大切な感情だ。
いつか「博識」で「謙虚」な立派な人間になれたら良いなぁとは思っている。






さて、この後の展開は?


少し熱を冷まそう。
しばし、コーヒーブレイク。




では、また。












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