遠い箱

精神障害を持つアラ60のヘンテコな毎日と、日々変化する心情を綴ります。

呪文は"There is no place like home!"

久しぶりのブログ更新。
何日ぶりだろう?


なんのかんのお騒がせの末、昨夜遅く家に戻った。
7月25日の夜に家を出てから、25日目の帰宅。
その間、3晩自宅で過ごしたから、22日間家を空けていたことになる。
長かったような、短かったような…一月も経っていないのよね。


帰ることを決意したのは、先週行われた就労移行支援事業所の担当との面談で、当初計画していたように私の都合よくはいかないことが判明したから。
離婚するつもりはなかったものの、真剣に別居を考えていた。
しばらく家を空けてみて、夫の顔がすっかり穏やかになった。
誰にも気兼ねせずに過ごすことは実に楽ちん。
私たち夫婦は、どちらも一人が好きだ。
誰かと一緒にいると、余計な気遣いをして疲れてしまうんだな。


興味を持った企業がアルバイトを急募していたから、これはもう何が何でも採用されなくちゃと焦った。
けれどそう思い通りに事は進まない。
就労移行支援の再開も、私が考えていたよりも時間がかかるようだ。
担当と話し合った末、焦らずにじっくりと再就職を進めることになった。


つまりしばらくは無職で過ごさなければならない。
そんな経済状態では、一人暮らしは継続できない。
のんびり過ごしている夫には気の毒だけれど、帰るしか手立てはなくなってしまった。


昨日は3週間ぶりの通院で、主治医にも近況報告をした。
「え?まだ家出をしてるの?」と主治医。
「はい、けれど今日帰る予定です」と私。
「それは良かった。ご主人も心配して連絡をよこしてたでしょ?」
「うーん…別に心配はしてなかったんじゃないかな?」
「なぜ?」
「これと言って連絡はなかったですよ?」
「え?一度も?」
「はい、あ…私宛の郵便物が届いたと一度だけLINEがあったきりです」
「それは…」
「まぁそういう人ですよ」
「帰れるの?」
「この前、ちょっと帰った時に報告してあります、帰ることにしたって」
「それで」
「特に何も、ふーんって感じでしたよ?」
「…」
「大丈夫ですよ、問題ないです」
「そう?」
「ちょっと何を考えているのか分からない人だけど、気にしたって仕方ないですから。私としては別居してた方が楽だけど…」
「ご主人もそうじゃない?」
「それはもう絶対にそうですよ。別居してから速攻でいい顔に戻りましたもん」
「そうなの?」
「そうなんです。私が家を出る前は眉間にシワが寄っちゃって、私の父にそっくりになってたんですよ、それがすっかり穏やかな顔に戻ったから…」
「お互いに一人がいいってね」
「そうなんです…家出中は気楽で良かったなぁ…ひと所に居ないであちこち移動するのが楽しかった」
「あんたはそういうのが性に合ってるんだね」
そう言って主治医は笑った。


そんな経緯で戻ることになったのだけれど、思いがけずに昨夜は久しぶりぐっすりと眠れた。
布団に入ったのが22時頃で、夫が帰宅して一旦目が覚めはしたものの、朝の目覚めは午前7時過ぎ。
今朝はじっくり瞑想もできて、一日のんびりと落ち着いた時間を過ごしている。


今はそうだな…オズの魔法使いの、ドロシーみたいな気分だ。
また見えなくなるかも知れないけどね。